毎日のメモ

【目標】毎日なんらかの記録をつける。

2月14日(水)バレンタイン・デー

世はバレンタイン・デーの季節です。最近はうつで外に出られないから世間の熱量が肌感覚としてわからないのだけど、イベントとしての盛り上がりはどうなのだろうか。

GODIVAが「義理チョコやめません?」って意見広告を出したというトピックスは知ったけど。会社勤めを数年前に辞めて以降は、同じ部署の女の子と相談して上司、先輩、同僚、後輩にばら撒くような義理チョコ問題とは本当に縁がなくなりました。

 

わたしが思春期〜お年頃の年齢だった時代とくらべると、「恋愛の価値」はバブルがはじけたのと時間差がありつつも下落(あるいは暴落)しているとも言われます。とくに、いまの時代を現役として生きる若者世代にとっては、義理/本命にかかわらず、重要度の低いイベントなのでしょうか。

 

昔は、恋人がいないことや、バレンタイン・クリスマスといった恋人たちのイベントに一人でいることに対して「劣等感」や「恥」、「焦り」を感じる人が多かったと思います。でも、最近の風潮としては全然そんなことないもんね。恋人や友達がいない人も、昭和的人づきあいに意義を見出さない人も、しっかり市民権を得ている。

「ソロですが何か?」と意に介さぬ人とか、そもそも煩わしい恋愛にメリットを感じない人も多くなっているようです。

 

必然的に、80〜90年代に絶対的であった「恋愛至上主義」に裏打ちされていたバレンタインという一大イベントは、その訴求力がだいぶ低下しているのだろう。

しかし、売り上げの前年比増を至上命題とするメーカーや小売店側が、市場の盛り下がりを指をくわえて見ているだけのハズはなく。「好きな人に気持ちを伝えよう!」という本命チョコのかわりにメーカーや広告代理店が推しはじめたのが「友チョコ」や「感謝チョコ」、「自分へのご褒美チョコ」といった新機軸。

バレンタインの楽しみ方は時代とともに確実に変容して、これはこれでアリだよね、とわたしは思う。わたし個人としては、季節のイベントにミーハー的に乗っかるのって、生活の彩りに欠かせないことの一つだと思うから。

競馬で言えばオールカマー。たとえ恋人がいなくても、好きな人がいなくても、誰でもウェルカム。なんでもいいからイベントを楽しもう!ってくらいの間口の広さ、好きですよ。

 

それとはまたべつのはなしだけれども、ネット上の言説としてたびたび目にする「恋愛はコスパが悪い」という考え方は、非常につまらない。なんでもコスパコスパって、そんなせせこましくてしみったれた世の中は嫌だ。

しかもコスパって、本来の「費用対効果」を検証する意味でなく、単に「安い」って意味で使ってる人が多数になってる気がする。とくにネット上の書き込みなどを見るに、そう思う。わたしはデフレが一番の悪だと思っているのだけど、長かった不況時代に育ってしまったデフレ精神が、まるでがん細胞が浸潤していくように日本人の人間性を広く蝕んでいる感じがするのだ。効率とか損得とか節約だけの人生なんてつまらない。無駄な時間、無駄な散財、無駄に高いけど素敵なもの。そういったものたちが人生の1シーン、1シーンを豊かで奥行きのあるものにしてくれる気がする。少なくとも自分の人生では、そう確信を以って言える。

 

さて、バレンタインの話に戻れば、今年は残念ながら、チョコレートを差し上げるような特別な殿方の存在はなし。去年までは一応いたんだけど、青天の霹靂的な出来事があって、不本意な部分や納得できないいくつかの件を残しつつ、もう二度と会えない形で破局してしまった。

 

ちょうど重いうつ期にあるため、自分用に高級チョコを選ぶ気力はなく、また極力人に会いたくない精神状態が続いているので、友チョコ的なのも今年はナシ。元来、贈り物好きのわたしとしては寂しいけど、人生にはこういう時期もあるんだ。

来年までには浮上して、過去のようにミーハー的に季節のイベントを楽しめる自分に戻っていたいと思う。